我が家には少々小ぶりで神経質な親犬の「文々」(ブンブン)と、父親の2倍はありそうなとびっきりやんちゃな息子の「小鉄」(コテツ)の2匹のトイ・プードルがいます。
犬の訓練は、大型犬には必要だけど、小型犬には必要ないとずっと思っていました。
ところがです、子供のコテツが家に来てからは状況が一変しました。
犬種が同じ、しかも親子なのに・・・我がもの顔で走り回り悪さのし放題のコテツ。
かたや、怖じ気づいて身動きできない父親のブンブン。
仕事から帰ると頭を抱える毎日、ホトホト手を焼いていました。これはもう訓練しかないと思った次第です。
訓練を受けるようになって5年近くを一言で言うなら、犬の訓練は、「飼い主の訓練」、この一言に尽きると実感しております。
ご褒美欲しさにやたら素直なコテツ、私の指示をまったく無視するブンブン。
性格が極端に違う2匹。
私といえば、やはり最初に我が家に来たブンブンが子供のコテツにのさばれて、小さな態度で怖じ気づいているのは見るに忍びがたい。
やっぱり犬といえど親を大事にしたいとまぁ、三者三様で私の態度やしつけのやり方を最初からやり直す事から始めました。
訓練を受けたらすぐ実行、繰り返し練習。
やってみて疑問に思う事があったらメモし、次回聞く事を心がけました。
でも、そこは「犬」、敵は先生の訓練にはとても従順、私はなめられっぱなし。
何度も失敗し、何度も訓練を受けているうち「来い」の一言でブンブンが私の膝へ来た時は、本当に嬉しいものでした。
叱るときは、「感情的になってはいけない」とか、「アイコンタクトをとってから」だったなとか。
そうそう「叱るにも誉めるにもメリハリつけて」だったな、落ち着かせるには「待て、待て」と指示を出しながら「ゆっくり撫でる」だったなと、先生の訓練を思い出しながら、時には自問自答、そして先生に確認しながら今に至っています。
散歩の時に誉められるのが嬉しいですね。
何事にもテンションの高いコテツは、フライング気味だけど、私の「後へ」の指示でペースを落し、私を見上げ「これでいい?」とばかり・・・「お、偉いじゃないか!!」と密かに悦に入っている。
が、つかの間、出会った犬にケンカをふっかける・・・困ったものです。
そして、「客の気配がしただけで吠える」・・・目下の悩みです。
先生のアドバイスを聞いているうちに、「そうか」と妙に納得し、思わずひざをたたく事もしばしば。
犬のしつけは、子供のしつけに似たり、一貫性のない親の態度は、犬も戸惑う。
訓練によって犬との距離のとり方を学び、二頭飼いの醍醐味を味わい、飼い主として成長できた事は、ブンブンとコテツにも幸せな事だと思います。
とは言うものの、時には手を抜き、大目に見たり、つい忘れたりで、私の「訓練・子育て」はまだまだ続きそうです。